2006-01-11

1998.11.23 「名人・クインの挑戦者に西郷・中筋」名人戦・クイン線挑戦者決定戦

第45期名人戦、第43期クイン戦の挑戦者決定戦は11月22日(日)、かるた記念大塚会館(東京:文京区)で行なわれ、名人戦の部では、東日本代表の西郷 直樹 四段(早稲田大学かるた会)が西日本代表の土田 雅 六段(福井渚会)をストレートで破り、初めて挑戦者の座を射とめた。またクイン戦の部では、西日本代表の中筋 規江 六段(和歌山県かるた協会)が東日本代表の岸上 すみれ 七段(東京東会)をストレートで下し、クイン挑戦権を獲得した。西郷、中筋両挑戦者は来年1月9日(土)、競技かるたのメッカ近江神宮(滋賀・大津市)で行なわれる名人戦、クイン戦の本選に臨む。西郷 挑戦者 対 望月 仁弘 名人は名人戦では初対戦で、名人戦史上2度めの早慶戦となる。中筋 挑戦者のクイン挑戦は12年ぶり2度目だが、渡辺 令恵 クインとクイン戦では初の対戦となる。

第45期名人戦挑戦者決定戦<11月22日・かるた記念大塚会館>
西郷 直樹 四段(早稲田大学かるた会) 2−0 土田 雅 六段(福井渚会)
1回戦 ○西郷 (8枚差)
2回戦 ○西郷 (10枚差)

第43期クイン戦挑戦者決定戦<11月22日・かるた記念大塚会館>
岸上 すみれ 七段(東京東会) 0−2 中筋 規江 六段(和歌山県かるた協会)
1回戦 ○中筋 (5枚差)
2回戦 ○中筋 (7枚差)

[名人戦挑戦者決定戦]
<1回戦> 持ち前のスピードを生かして淡々と取る東日本代表の西郷に対し、西日本代表の土田は序盤2回の「ダブルお手つき」で大きなビハインドを背負い込みペースをつかめない。西郷は中盤に入っても攻守に早い取りを続け、5−19と最大14枚のリードを奪う。40枚頃までまったく精彩を欠いていた土田は左右の守りで態勢を立て直すが序盤のミスがあまりにも大きく、終始冷静に取り続けた西郷が8枚差で先勝。

<2回戦> 序盤は西郷のスピードが土田を上回り25枚読んだ時点で16-23 と西郷が7枚のリード。しかし土田は徐々に調子をあげて攻守に6連取し、 16-17と1枚差までつめよる。中盤は両者ともスピードが乗り見ごたえのある攻防となったが、西郷の攻めがキレを増し8-14と再度6枚のリードを奪う。土田は60枚めの「よのなかは」のとき「よのなかよ」にさわるお手。このあとすぐに3連取して挽回するが、土田はさらに「ダブルお手」を連発して自滅した。西郷直樹選手の話「勝ててうれしい。相手のお手つきであせらずに取ることができた。2回戦の中盤は接戦だったが残り枚数が多かったので心配はしなかった。名人戦はいい試合ができるよう頑張ります」


[クイン戦挑戦者決定戦]
<1回戦> 西日本代表の中筋は守り気味、東日本代表の岸上は攻め気味の淡々とした取り合いが続き前半50枚は2枚以上の差が開かない一進一退の展開。60枚すぎから岸上の相手陣右サイドへの攻めがやや甘くなり、中筋は守ってリードを奪う。後半は攻め合いの展開となったが中筋は4−7の3枚リードから一気に岸上陣を攻めて3連取し1−7と王手をかけて5枚差で先勝。

<2回戦> 中筋はいきなり攻守に5連取する快調な滑り出し。岸上のお手つきもあって最大8枚のリードを奪う。このあと中筋もお手つきをするが、落ち着いた取りで常に4枚以上の差をキープして優位に試合を進める。後半に入って岸上は攻守に3連取して2枚差まで迫るが70枚目の「おほけ」のお手つきが痛恨。終始自分のペースを守った中筋は最後まで勝負札を逃さず7枚勝ち。中筋規江選手の話「本当にうれしい。自分のかるたが取れれば勝てると思っていた。仕事のことなどで気持ちが持続するか不安だったが、出発前(養護学校の)教え子から僕も頑張るから先生も頑張って!と励まされたのが大きな心の支えとなった。クイン戦はとにかくがんばります」


第46期名人戦 <平成11年1月9日 近江神宮勧学館>
望月 仁弘 名人 (慶應かるた会) VS 西郷 直樹 四段 (早稲田大学かるた会)

第44期クイン戦 <平成11年1月9日 近江神宮勧学館>
渡辺 令恵 クイン (横浜隼会) VS 中筋 規江 六段 (和歌山県かるた協会)


1998.11.21 「渡辺クイン2週連続優勝」宮崎大会

第16回全国かるた宮崎大会は11月15日(日)、宮崎市の国民宿舎青島で行なわれ、 21名が参加したA級では渡辺 令恵 クイン(横浜隼会)が決勝で坪倉 岳志 選手(東大かるた会)を大差で破り、先週の女流選手権に続いて2週連続の優勝を果たした。渡辺 クインは決勝と準決勝の片瀬 亮子(九州かるた協会)戦の序盤こそやや苦戦したものの結果的には全試合を大差で圧勝、正月のクイン戦本選に向けて現時点では万全の調整ぶり。準優勝の坪倉も3日の明静会大会からの連覇を目指して九州の有力選手を次々と撃破したが、絶好調のクインには及ばなかった。B級優勝の春野 健太郎(東大かるた会)はこの春大学入学と同時にかるたを始めてわずか7か月でA級にスピード昇進した。主な結果は次のとおり。

  A級 B級 C級 D級
優勝 渡辺 令恵
(横浜隼会)
春野 健太郎
(東大かるた会)
太田 裕子
(熊本西高校)
門田 尚子
(宮崎大宮高校)

戸高 玲子
(宮崎大宮高校)
準優勝 坪倉 岳志
(東大かるた会)
瀧田 裕
(東大かるた会)
   
3位 片瀬 亮子
(九州かるた協会)

内川 信幸
(九州かるた協会)



*大会規定によりD級は2名優勝


1998.11.21 「クインVS準クイン決戦、渡辺クインが完勝!」女流選手権大会

(社)全日本かるた協会主催の第30回全国かるた女流選手権大会は11月8日(日)、近江神宮勧学館(滋賀・大津市)で行なわれた。A級は渡辺 令恵 クイン(横浜隼会)と山崎 みゆき 準クイン(福井渚会)がクイン戦と同じ近江神宮の畳で10か月ぶりに再戦し、12枚差で渡辺 クインが勝ち、優勝を果たした。3位(ベスト4)は斎藤 裕理と阪口 加津佐の京都勢が占めた。招待された吉峰 翼選手(埼玉むさしの会)は斎藤に、中村 恭子(横浜隼会)は阪口に敗れた。


1998.11.21 「坪倉A級初優勝!東大がベスト4を独占」明静会大会

第6回全国かるた東京明静会大会(主管:東京明静会)は11月3日(日)、柿本人麿公ゆかりの地、立川市福祉会館(東京)で行なわれ、61名が参加したA級はベスト4を東大かるた会が独占。決勝は東大のホープ3年生の坪倉 岳志選手がOBの江村 聡選手(東大かるた会)を破ってA級(4段以上級)でうれしい初優勝を飾った。また中学1年の山下 恵令選手(東京明静会)が進境著しい吉峰翼(埼玉むさしの会)、今村 淳子(伊勢原みちのく会)の両高校生選手を倒して初のベスト8入りを果たした。各級の主な入賞者は以下の通り。B級優勝の伊東、準優勝の伊豫田はいずれもA級昇格の条件を満たし昇級する見込み。主な入賞者は次のとおり。

  A級 B級 C級
優勝 坪倉 岳志
(東大かるた会)
伊東 真美子
(東大かるた会)
長岡 啓介
(群馬県かるた協会)
準優勝 江村 聡
(東大かるた会)
伊豫田 紀子
(さがみ野会)
瀬戸 義仁
(さがみ野会)
3位 白川 雅志
(東大かるた会)

吉井 秀樹
(東大かるた会)



1998.11.4 「片山(東大)神話の国の熱戦を制す」出雲大会

神話の里全国かるた競技出雲大会(主管:出雲市かるた協会)は10月25日(日)柿本人麿公ゆかりの地、島根県出雲市のホテルエイトで行なわれ、32名が参加したA級は、決勝で片山貴裕選手(東大かるた会)が石沢直樹選手(東大かるた会)を14枚の大差で破り優勝した。片山選手は1回戦で地元期待の田原大地選手(益田高校)に競り勝って波に乗った。各級の主な入賞者は以下の通り。B級優勝の野坂、準優勝の須川はいずれもA級昇格の条件を満たし昇級する見込み。

  A級 B級 C級 D級
一般の部
D級
小学生の部
E級
優勝 片山 貴裕
(東大かるた会)
野坂 美樹
(益田高校)
酒巻 浩
(東大かるた会)
渡辺 あゆみ
(境高校)
酒井 恵利香
(多紀かるた会)
隈部 尚子
(徳島県かるた協会)
準優勝 石沢 直樹
(大津あきのた会)
須川 琴恵
(益田高校)
北口 水与
(倉敷かるた会)
中西 清美
(鳥取県かるた協会)
芦矢 裕美子
(邑智鴨山)
吉武 正史
(徳島県かるた協会)
3位 阪口 香津佐
(京都府かるた協会)

赤井 靖雄
(徳島県かるた協会)