かるたへの引き付け方に成功している信州かるた会

2024.09.14

信州かるた会には、現在傘下8つの会があり、他に高校が 11 校、大学が 1 校、人数にして約 300 人が活動している。多くの選手を引き付けている要因が何なのか、お聞きしてみました。

特色その一「気軽に参加できる大会が数多くある」
信州かるた会は年1回の公認大会開催のほか、後援大会である県大会を8回開催し、初級者から有段者まで毎回 70~200 人ほどが参加している。県大会のうち、2回は団体戦で、個人戦6回のうち1回は行政主導の大会で、1回は企業との共催大会である。また、これとは別に高文連主催大会が4つ、このうち団体個人が1つ、団体戦のみが1つ、あとの 2 つは総文祭予選と北信越予選がいずれも 2 地区で実施されている。そういう意味では、毎月県内のどこかで大会があることになる。

特色その二「実力アップが目に見える状況を作っている」
初心者指導は主に高洲六段が中心になり、払い練により札を取る気持ちよさを体感してもらうと同時に独自の暗記方法を手順化し、オリジナル資料を使って指導されている。それにより小学生~大学生まで早い段階から競技かるたとしての姿勢や取り方を学べている。特記事項としては、段位取得の前段に級を県協会独自で設けていて、県大会で成績を残すと5級から1級まで級が上がっていく仕組みになっている。また地理的に県外の全国大会への参加が難しい学生も多く、県大会での会長推薦による昇段規程も整備されている。

【普及指導部より】
長野県では公認大会の他にも数多くの大会が開催されており、選手のモチベーションアップに大きく寄与していると思われます。また、級の制度を設けたことで、(主に子どもたちの)身近な目標となっており、これもモチベーションアップにつながっているものと思います。級の認定にあたっては、個人の記録整理、昇級時での認定証の交付など事務的な仕事も生じますが、全国の各会もぜひ参考にしてほしいと思います。さらに、長野県が「教育県」でもあり、行政のみならず企業も競技かるたに関して深い理解があることから、大会開催に協力していただいているのは、他県からすると大変羨ましいことであり、若者のかるた熱が盛んである要因がそこにもあるのではないかと思いました。